立ち込めるタバコの煙、肉の焼ける臭いと騒音の中を、一瞬涼しい風が通り抜けたかと思うとすぐに重装備で身を固めた若者たちが中へ入って
来た。宿の主人は大喜びで飛んで来た。
リネージュ2
RMT従業員が急いで空いている机を一箇所に集めて席を作った。若者たちはガチャガチャと金属音を響かせ
ながらその椅子に腰を下した。食事をとっていた客たちは、ガラの悪い集団が入って来るや、チラチラと様子を伺い始めた。トラブルを心配し
た何人かは、慌てて食事を済ませると宿を後にした。後から入って若者たちは、客たちが次々と逃げていくのを気にする風もなく、落ち着いた
態度で宿の主人を呼んだ。彼らが辿り着いたのはアデン城の村だった。久しぶりに食卓で食事をとることになった血盟員たちは、ビールを飲ん
だり、肉を取り合ったり、自分たちの好物をわれ先にと注文したりで大騒ぎだった。食事が済んだ頃に、カインがグラスを手に持ちスプーンで
叩いた。カンカンカン。その音に血盟員だけでなく、酒場全体が一瞬にして静まりかえった。彼らはフォークとナイフを下ろしてカインに注目
した。この大人数で移動すると、移動のスピードも落ちるし、ゲートキーパーに払う移動料金もバカにならない。だから、オフィリアとアグム
ン、バルタザールと一緒に称号を取りに行って来ようと思う。いいかお前ら、悪さしないで、ここで大人しく待っているんだぞ。