リネージュ2
RMTリオナは怒ったライオンのようにジグハルトに飛びかかった。彼はそれを予想していたかのように、少し余裕のある動きで避ける。彼は剣を抜いてリオナの
二番目の攻撃を受け止めた。残っていた防衛軍もやはり戦闘を始めた。その中でもルエリンはリオナを助けるためにジグハルトに魔法をかけようとした。し
かしジグハルトについて入って来たブラックレオパードが彼女に飛びかかった。くたびれたオラクルは険しい猛獣の攻撃にどうすることもできなかった。レ
オパードは彼女を押し倒してその上に乗りかかった。オラクルは両手でスタッフを持ちレオパードを押し出そうとしたが、レオパードの前足に強打されたス
タッフは力なくはねられてしまった。レオパードはすぐに露出したエルフの首筋に噛みついた。オラクルの青いローブがあっという間に赤く染まった。リオ
ナは彼女の死を悲しむ余裕がなかった。自分ももうすぐその後を追うことになるから。しかしまだ疑問に残ることがあった。どうして火竜ヴァラカスは私に
意を伝えたのか?自分に与えられた役目はこれだけだったのか?残っていた味方も全滅したようだった。あとは、彼女独りだった。周りの敵が彼女を殺す栄
光を得ようと、一斉に飛びかかった。彼女は目の前にいるただ一人の敵、ジグハルトの顔に向けてスピアーを突き出した。ジグハルトの頬から首筋に血が流
れた。リオナを狙っていた兵士たちは申し合わせたかのように床に一斉に倒れた。倒れた彼らを微かな紫のオーラが覆っていた。同時に2階から弓を射ろうと
していた弓兵たちは奇妙な生き物の襲撃を受けた。風のように素早く動くその生き物はまるで二本足で立っている猫のように見えた。眠り込んだ兵士らを押
し倒しながら、ミスリルブレストプレートを着て、手にメイスを持ったエルフが現われた。魔法に耐えてよろけながら前を塞いでいた兵士の頭蓋骨が、エル
フが振り回したメイスの一撃で割れた。エルダーのエリキアーの後を追って安置所に入って来たのは象牙の塔のメイジ、ドビアンヌだった。燃え上がる火炎
の固まりが彼女の手先に現われて、ジグハルトに向かって飛んだ。爆発音とともにダークアベンジャーの全身が真っ赤の炎に包まれた。ダークアベンジャー
は両腕を交差させ、頭を抱えながら床を転がった。