ドラクエ10 RMTをより一層楽しんで頂くため。ドラクエ10 RMTのギSルの買取もさせて頂いております。ドラクエ10 RMTでのトレード場所も多くの場所に対応しています。共産圏風の国家を舞台にして,ところどころで閉塞的な空気を漂わせながらも,それを打ち破る饒舌な語り口で少年少女の青春を描ききった「耳刈ネルリ」シリーズ。その変態的な手腕の作者による新作がこちら。
高校生・中野太一(なかのたいち)のもとに,未来からやってきた少女カマタリさん。ネコ型ロボット的存在の彼女曰く,太一がクラスメイトの曾我野笑詩(そがのえみし)を含む,曾我野三姉妹を恋愛的な意味で攻略しなければ,日本が滅ぶとのこと。しかし,未来の世界ではキング・オブ・クズに認定されているぐらいダメな太一。当然うまくいかず,失敗するたびに「デデーン『アウトー』」と天の声が降り注ぎ,何度もやり直すはめに。果たして日本の運命やいかに?
注目すべき点は多々あるが,その中でも特筆すべきは主人公の太一による流れるような語り口であろう。マンガやアニメはもちろん,テレビのバラエティ番組に古典やネットスラングなど,ありとあらゆるパロディを散りばめながらも,ノンストップでそのクズっぷりを発揮。この文章を読んでいるだけでも十分楽しいのだが,本作はちゃんとラブストーリーとしても成立しているのだから恐れ入る。
最初のうちは「やだなあ。恋愛ごときに身体張るなんてゴメンだよ。俺は安全圏で恋したい」みたいな安定のクズっぷりを見せていた太一なのに,物語終盤では相手のことをきちんと見据えつつ,ラブラブな会話を繰り広げている。
鬼才による正統派のラブコメディなので,未読の人はぜひどうぞ。あと,もうそろそろ新刊が出てもいい頃合いだと思うのですが,いかがでしょうか?(柿崎)