信長の野望 RMT東京電力福島第一原子力発電所事故で飛散した放射性物質を原因とする住民の健康被害への対応について、政府は環境省の外局として来年4月に発足する原子力安全庁(仮称)の所管とする方針を固めた。
水俣病問題の解決を同省が担った経験を踏まえ、安全庁の役割を強化する。ただ健康被害については不明な部分が多く、今後長期間にわたりデータの収集や調査を行い、住民が国を相手に訴訟を起こした場合にも対応する。
安全庁が担当するのは、〈1〉住民の放射線被曝(ひばく)量の継続的監視〈2〉データベース化を前提にした疫学調査〈3〉人体への影響に関わる調査研究〈4〉放射線防護に関する環境基準の設定――など。RMT福島県は県内に事故当時在住していた18歳以下の全員にあたる約36万人を対象に、生涯にわたる甲状腺の検査を始めており、こうした調査への助言や協力も行う。